アフィリエイトの確定申告 Q&A
お答えします
サーバー代・ドメイン代・有料テーマやツールの利用料・外注ライティング費など、サイトを運営するための費用は必要経費になります。判断が分かれるのはレビュー用に買った商品で、記事にしたあとも自分で使い続けるなら家事関連費として按分します。自宅の作業スペースの家賃や通信費も同じ枠組みです。
本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。リンク経由でサービスを利用された場合、当サイトに紹介料が支払われることがありますが、ユーザーが追加費用を負担することはありません。
一解説
所得税法37条1項は、必要経費に算入すべき金額を二つ定めています。総収入金額を得るため直接に要した費用と、その年における販売費、一般管理費その他その所得を生ずべき業務について生じた費用です。アフィリエイトに仕入はありませんから、効いてくるのは後者。サーバー代・ドメイン代・有料テーマやプラグインの購入費・キーワード調査や順位計測のツール利用料・画像素材の使用料、そして外注ライティング費が並びます。
パソコンや周辺機器は、取得価額が10万円未満ならその年の必要経費、10万円以上は減価償却です。10万円以上20万円未満には一括償却という方法もあります。
年払いのサーバー代やツール利用料は、支払った額ではなくその年に債務が確定した金額で判断するのが原則です。ただし通達は、支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係る前払費用を、継続してその支払った年分の必要経費に算入しているときは認めるとしています。年契約はこの扱いが使えます。
所得税法45条1項1号は、家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるものを必要経費に算入しないと定めています。その政令が施行令96条で、家事関連費のうち経費にできるものを二つ挙げています。一号は、主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合のその部分。二号は、青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者について、取引の記録等に基づいて業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされる部分です。
一号の「主たる部分」は、通達45-2 が業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかで判定するとしています。あわせて同じ通達が、5割以下であっても、必要である部分を明らかに区分することができる場合には、その部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えないとしています。
副業として夜だけ書いている方でも、その時間分は経費にできます。記事の公開日時や作業ログが、時間による按分の根拠になります。
この仕事で判断が分かれるのがここです。記事にするために買った商品は業務のための支出ですが、その後も自分で使い続けるなら生活のための支出と混ざります。一つの支出が両方にかかわるわけですから、扱いは前の節と同じ家事関連費で、業務の遂行上必要である部分を明らかに区分できるかで判断します。
区分が難しいのは、使い続ける期間も度合いも商品によって違うからです。購入日・記事の公開日・その後の扱い(売却・私用・処分)を控えておくと、それがそのまま説明の材料になります。記事にしたあとすぐ売却したのであれば、業務用として説明は立てやすくなります。金額が大きいものや、生活で使い続けているものについては、税理士または所轄税務署にご確認ください。
収入側は、ASPやアドセンスの管理画面の明細が根拠になります。遡れる期間が限られることがあるので、毎月ダウンロードして保管してください。経費側の要は外注費です。誰に、どの記事の執筆を、いくらで頼んだか。請求書と支払記録、クラウドソーシング経由ならその明細を残します。
所得税法56条は、生計を一にする配偶者その他の親族とのやり取りを、事業主ひとりの中の出来事として扱います。親族に払った地代家賃や給与賃金は必要経費にならず、代わりに、その親族が事業のために負担した費用が、事業主の必要経費になります。対価を払っているかどうかは関係ありません。給与賃金は青色事業専従者給与が例外で、青色申告者でない方には事業専従者控除があります。
所得税と住民税は必要経費になりません。事業税は全額、固定資産税は業務用の部分が経費です。罰金・科料・過料は対象外で、業務のための借入金の利息は経費になります。
二一次情報
所得税法 第37条第1項(必要経費)(抜粋)
第三十七条 その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。
所得税法 第45条第1項第1号(家事関連費等の必要経費不算入等)(抜粋)
第四十五条 居住者が支出し又は納付する次に掲げるものの額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
一 家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるもの
所得税法 第56条(事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例)
第五十六条 居住者と生計を一にする配偶者その他の親族がその居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業に従事したことその他の事由により当該事業から対価の支払を受ける場合には、その対価に相当する金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入しないものとし、かつ、その親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。この場合において、その親族が支払を受けた対価の額及びその親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、当該各種所得の金額の計算上ないものとみなす。
所得税法施行令 第96条(家事関連費)
第九十六条 法第四十五条第一項第一号(必要経費とされない家事関連費)に規定する政令で定める経費は、次に掲げる経費以外の経費とする。
一 家事上の経費に関連する経費の主たる部分が不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合における当該部分に相当する経費
二 前号に掲げるもののほか、青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者に係る家事上の経費に関連する経費のうち、取引の記録等に基づいて、不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であつたことが明らかにされる部分の金額に相当する経費
所得税基本通達 45-2(業務の遂行上必要な部分)
45-2 令第96条第1号に規定する「主たる部分が不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の遂行上必要」であるかどうかは、その支出する金額のうち当該業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかにより判定するものとする。ただし、当該必要な部分の金額が50%以下であっても、その必要である部分を明らかに区分することができる場合には、当該必要である部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えない。
所得税基本通達 56-1(親族の資産を無償で事業の用に供している場合)
56-1 不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を営む居住者と生計を一にする配偶者その他の親族がその有する資産を無償で当該事業の用に供している場合には、その対価の授受があったものとしたならば法第56条の規定により当該居住者の営む当該事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入されることとなる金額を当該居住者の営む当該事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入するものとする。
法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》関係
国税庁 タックスアンサー No.2210 必要経費の知識(抜粋)
事業所得、不動産所得および雑所得の金額を計算する上で、必要経費に算入できる金額は、次の金額です。
(1)総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2)その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
必要経費の算入時期
必要経費となる金額は、その年において債務の確定した金額(債務の確定によらない減価償却費などの費用もあります。)です。
つまり、その年に支払った場合でも、その年に債務の確定していないものはその年の必要経費になりませんし、 逆に支払っていない場合でも、その年に債務が確定しているものはその年の必要経費になります。
この場合の「その年において債務が確定している」とは、次の3つの要件をすべて満たす場合をいいます。
(1)その年の12月31日までに債務が成立していること。
(2)その年の12月31日までにその債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。
(3)その年の12月31日までに金額が合理的に算定できること。
注意事項
必要経費に算入する場合の注意事項については、次のとおりです。
(1)家事上の費用は必要経費となりませんが、個人の業務においては一つの支出が家事上と業務上の両方にかかわりがある費用(家事関連費といいます。)となるものがあります。
(例)店舗併用住宅に係る費用(租税公課、家賃、水道光熱費など)
この家事関連費のうち必要経費になるのは、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます。
(2)必要経費になるものとならないものの例
イ 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代家賃などは必要経費になりません。逆に、受け取った人も所得としては考えません。
これは、土地や家屋に限らずその他の資産を借りた場合も同様です。ただし、例えば子が生計を一にする父から業務のために借りた土地・建物に課される固定資産税等の費用は、子が営む業務の必要経費になります。
ロ 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う給与賃金(青色事業専従者給与は除きます。)は必要経費になりません。
(注)青色申告者でない人についての事業専従者控除の金額が、必要経費とみなされます。
ハ 業務用資産の購入のための借入金など、業務のための借入金の利息は必要経費になります。
(注)不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地等を取得するために要した負債の利子の額は、不動産所得の計算上必要経費になりますが、不動産所得の金額が損失(赤字)となった場合には、その負債の利子の額に相当する部分の損失の額は生じなかったものとみなされ、他の所得金額との損益通算はできません。
ニ 業務用資産の取壊し、除却、滅失の損失および業務用資産の修繕に要した費用は、一定の場合を除き必要経費になります。
ホ 事業税は全額必要経費になりますが、固定資産税は業務用の部分に限って必要経費になります。
ヘ 所得税や住民税は必要経費になりません。
ト 罰金、科料および過料などは必要経費になりません。
チ 公務員に対する賄賂などについては必要経費になりません。
所得税基本通達 37-30の2(短期の前払費用)
37-30の2 前払費用(一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出した費用のうちその年12月31日においてまだ提供を受けていない役務に対応するものをいう。以下この項において同じ。)の額はその年分の必要経費に算入されないのであるが、その者が、前払費用の額でその支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを支払った場合において、その支払った額に相当する金額を継続してその支払った日の属する年分の必要経費に算入しているときは、これを認める。(昭55直所3-19、直法6-8追加)
国税庁 タックスアンサー No.6501 納税義務の免除(抜粋)
事業者は、国内において行った課税資産の譲渡等について消費税を納める義務がありますが、その課税期間の基準期間(個人事業者の場合はその年の前々年、事業年度が1年である法人の場合はその事業年度の前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下である場合には、原則として、納税義務が免除されます。
ただし、課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、次のような場合には納税義務は免除されません。
適格請求書発行事業者の登録を受けている場合
課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合には、納税義務は免除されません。
なお、免税事業者が課税期間の途中で適格請求書発行事業者の登録を受けた場合には、その登録日からその課税期間の末日までに行った課税資産の譲渡等が消費税の申告の対象となります。
特定期間における課税売上高が1,000万円を超える場合
特定期間における課税売上高が1,000万円を超える場合には、基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、納税義務は免除されません。
この特定期間とは、個人事業者の場合は、その年の前年の1月1日から6月30日までの期間をいい、法人の場合は、原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6か月の期間をいいます(前事業年度が1年未満である場合には、特定期間が異なる場合があります。)。
なお、特定期間における1,000万円の判定は、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額により判定することができます。いずれの基準で判定するかは納税者の任意です。
※ 令和6年10月1日以後に開始する課税期間から、国外事業者(所得税法に規定する非居住者である個人事業者および法人税法に規定する外国法人をいいます。)については、特定期間における 1,000 万円の判定を、給与等支払額の合計額により行うことはできません。
※引用は原文のままです。読みやすさのため改行位置を調整し、一部を抜粋している箇所があります(編集・加工を行った部分)。最新の内容は必ず出典元のページでご確認ください。
三アフィリエイトの場合
レビュー商品の扱いがこの仕事の急所です。買って、書いて、使い続ける——その流れが自然なだけに、経費と家事費の境目が曖昧になります。購入日・公開日・その後の扱いを一行ずつ残しておくことが、そのまま説明になります。
収入をいつの年分に計上するかも誤りやすいところです。ASPの報酬は成果の確定と振込にずれがありますので、振込ベースで集計していると年をまたぐ分がずれます。管理画面の確定日で拾ってください。
消費税にも目配りが要ります。国税庁は、基準期間(個人事業者の場合はその年の前々年)における課税売上高が1,000万円以下である場合には原則として納税義務が免除されるとしています。ただし適格請求書発行事業者の登録を受けている場合と、特定期間(個人事業者はその年の前年の1月1日から6月30日まで)の課税売上高が1,000万円を超える場合は免除されません。海外の事業者から受け取る収入の扱いも分かれますので、この規模に近づいたら税理士にご相談ください。
※実際の取扱いは業態・契約・実態により異なります。個別の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。
四相談先
ここまでの線引きは、実際の契約や業務の実態によって結論が変わります。 判断がつかない支出がある、金額が大きい、過去分もさかのぼって直したい——そうした場合は、早めに専門家に確認したほうが結果的に安く済みます。 依頼先の探し方は大きく 2 通りあります。
推奨
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